骨格筋の糖・脂質代謝を高めるには、乳酸性作業閾値(Lactate Threshold; LT)強度の持久性運動が有効であるが、これにはAMP依存性プロテインキナーゼ(AMPK)の活性化が関与する。加えて、高強度・短時間運動は、LT強度の持久性運動に比べて運動量が少ないにも関わらず、十分な代謝適応を引き起こす。本研究では、「高強度・短時間運動はAktキナーゼ(Akt)の活性化を介して骨格筋代謝適応効果を引き起こす」との仮説を検討したが、AktはLT強度から活性化されることが示唆された。また、遅筋線維ではAMPKはLT強度未満の低強度運動から活性化される可能性も示された。
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