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2014 年度 実績報告書

第二次世界大戦後のアジア系アメリカ人の国際主義の歴史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 26884017
研究機関東京大学

研究代表者

大八木 豪  東京大学, 総合文化研究科, 学術研究員 (20740129)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2016-03-31
キーワードアメリカ史 / エスニック・スタディーズ / アジア系アメリカ人研究 / 国際関係 / 人種・エスニシティ
研究実績の概要

第二次世界大戦後、日系アメリカ人と中国系アメリカ人が、東アジアの政府・人々とどのような関係を結び、どのようにアメリカ合衆国政府の対アジア政策に介入したのかを考察し、国内的な文脈と国際的な文脈の両方と関連付けながらアジア系アメリカ人の国際主義の形成過程を明らかにする本研究の目的に向けて、今年度は資料の収集を行いながら、その成果の一部を学術論文という形で発表した。本研究と同じように国境の内外を接続させる視点からアメリカ史を分析する研究の成果が、アメリカ合衆国を中心に発表されているので、これらの新しい研究の成果である書籍の収集を行い、方法論の発展に務めた。また、アメリカ合衆国カリフォルニア州のサンフランシスコ・ベイエリアにある全米日系アメリカ人図書館、スタンフォード大学フーバー研究所図書館、カリフォルニア大学バークリー校エスニック研究図書館に所蔵されている一次資料を入手した。そして、これらの資料収集・分析の成果の一部として、1950年代に日本からカリフォルニア州に短期農業労働者を導入した国際的なプログラムの分析を通して、日系アメリカ人が、第二次世界大戦中の強制収容の記憶と冷戦の地政学の中で、日本や日米関係に関わる問題とどのように対峙していたのかを明らかにする論文を完成させ、日本アメリカ史学会発行の『アメリカ史研究』に投稿したところ、査読の結果2015年8月に出版される予定の同誌38号に掲載されることが決定した。この論考は国際関係の分析において「人種」という概念が有効であることを示すとともに、アメリカ史やエスニック・スタディーズの「国際化」を進める新しい研究と対話しながら、その流れを加速させる貢献をなすものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は、資料の収集と、学術誌における論文掲載決定という成果を収めた。二次資料の収集を進めながら、アメリカ合衆国カリフォルニア州のサンフランシスコ・ベイエリアにある全米日系アメリカ人図書館、スタンフォード大学フーバー研究所図書館、カリフォルニア大学バークリー校エスニック研究図書館に所蔵されている一次資料を入手した。そして、その分析の成果の一部として、学術誌への論文の投稿をおこない、査読の結果掲載が認められた。

今後の研究の推進方策

本研究の最終年度となる来年度も、資料の収集を引き続き進めるとともに、その分析結果の発表を学会での報告や学術誌における論文の出版という形で行う。二次資料の収集を進めるとともに、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスにあるカリフォルニア大学ロサンゼルス校図書館に収められている一次資料の調査・収集を行う。そして、その成果を既に決定している二つの学会での報告と、学術誌における論文の出版を通じて発表する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] マイク・マサオカと日本人短期農業労働者導入プログラム―人種化、冷戦の地政学、戦時強制収容の記憶2015

    • 著者名/発表者名
      大八木豪
    • 雑誌名

      アメリカ史研究

      巻: 38 ページ: 73~93

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 1990年代から2000年代にかけてのアジア系アメリカ人と記憶の政治2015

    • 著者名/発表者名
      大八木豪
    • 学会等名
      アメリカ学会
    • 発表場所
      国際基督教大学(東京都三鷹市)
    • 年月日
      2015-06-06 – 2015-06-07
  • [学会発表] 1950年代の日系アメリカ人と日米関係2015

    • 著者名/発表者名
      大八木豪
    • 学会等名
      関西アメリカ史研究会
    • 発表場所
      キャンパスプラザ京都(京都府京都市下京区)
    • 年月日
      2015-05-10

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公開日: 2017-01-06  

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