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2014 年度 実績報告書

台本を基礎資料とする明治期歌舞伎の作品研究

研究課題

研究課題/領域番号 26884052
研究機関白百合女子大学

研究代表者

日置 貴之  白百合女子大学, 文学部, 講師 (70733327)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2016-03-31
キーワード歌舞伎 / 明治 / 台本 / 演劇
研究実績の概要

明治期に上演された歌舞伎作品の台本目録作成のための調査を行った。本年度はまず各所蔵機関での書誌調査の準備段階として、既存の目録・データベースを活用した下調査に取り組んだ。その過程で、計画段階では調査を行わない予定であった活版印刷によって刊行された台本の点数が筆写本と比較しても無視できない数であること、また、内容の上でも筆写本よりも初演時の形に近いと考えられる本文を有する活版本が存在することなどがわかった。そのため、活版本をも調査範囲に含める方針へと転換した。現在は早稲田大学演劇博物館等、在京の所蔵機関を中心に書誌調査を開始している。なお、関西の所蔵機関においても、今年度中に調査を行う予定であったが、一部所蔵機関の長期休館があり、次年度に持ち越すこととなった。
また、台本の所在・書誌調査と同時に、一部作品の作品研究を行っている。今年度は主に、「島鵆月白浪」「水天宮利生深川」など河竹黙阿弥の散切物と、「娼妓誠開花夜桜」など大阪で上演された散切物に注目し、比較を行った。これについては、非公開の研究会で報告を行っており、今後論文等での発表を検討している。
これらに加えて、歌舞伎学会秋季大会における口頭発表「鳥熊芝居以後の春木座について」(2014年12月14日・東京女子大学)は、上記の書誌調査・作品研究の過程で得られた知見の一部を反映したものである。これに加えて、近刊の複数の論集にも論文を寄稿した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

台本目録の作成に向けた書誌調査に関しては、関西での調査が計画より遅れ気味であるが、予備調査および在京所蔵機関での調査を通じて、明治期刊行の活版台本に関する新たな知見が得られた他、作品研究でも東京と大阪の散切物の比較等に関して、予想以上に進展が得られた。

今後の研究の推進方策

目録作成に向け書誌調査を継続する。特に本年は関西の所蔵機関での調査に本格的に取り組む予定である。
また、上記の書誌調査および、その成果を生かした作品研究を通じて得られた知見を積極的に公開していく予定である。具体的には、6月の日本演劇学会全国大会(桜美林大学)および、7月のInternational Federation for Theatre Research(インド・ハイデラバード大学)において、口頭発表を行うことが決定している。また、複数の論集への寄稿も予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 鳥熊芝居以後の春木座について2014

    • 著者名/発表者名
      日置貴之
    • 学会等名
      歌舞伎学会
    • 発表場所
      東京女子大学(東京都杉並区)
    • 年月日
      2014-12-14

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公開日: 2016-06-01  

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