研究課題
研究活動スタート支援
本課題では、フォノグラフやグラムフォン、ラジオといった音響複製技術とその応用技術が普及し変貌していった、1910-30年代のロシアにおける音響環境を背景に、ロシア・アヴァンギャルド芸術やロシア・フォルマリズムの文学理論に与えた音声の複製技術の影響を検証した。具体的な成果としては、詩人イリヤ・ズダネヴィチの創作活動の展開におけるフォノグラフの意義を明らかにし、また、ロシア・フォルマリズムの理論、とりわけボリス・エイヘンバウムの文芸理論にフォノグラフが影響を与えた可能性についてさらに考察した。
人文学