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2015 年度 実績報告書

移民により再生産される越境的パンジャーブ文化とその多様性

研究課題

研究課題/領域番号 26884064
研究機関早稲田大学

研究代表者

東 聖子  早稲田大学, 人間科学学術院, 助手 (00735102)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2016-03-31
キーワードパンジャーブ / 移民 / 越境 / インド・パキスタン
研究実績の概要

インド亜大陸北西部に位置するパンジャーブ地方から、カナダ・トロント市周辺へ移住した人々の生活および出身地との関係について調査を実施した。
パンジャーブ地方は、イギリス植民地支配からインドとパキスタンが分離独立した1947年以降、インド領パンジャーブとパキスタン領パンジャーブに領土が分断されたままである。現在、国境を越えた両パンジャーブ間の日常的な交流はみられない。しかしながら、現在でも同様の生活慣習を共有していることもあり、移住先ではインド・パキスタン移民のなかでも「同胞」的立場となりえるのがパンジャーブ移民である。
本研究では、インド出身のパンジャーブ移民とパキスタン出身のパンジャーブ移民が、移住先のどのような場面で遭遇し、どのような関係を築いているのかを明らかにするため、南アジア系移住者が増加するトロント市およびその近郊のなかでも、とくにパンジャーブ移民の増加が著しい地区を中心に、移民支援組織のプログラムやコミュニティ活動での参与観察、参加者へのインタビュー、コミュニティ・メディアについての資料収集及び調査をおこなった。また、移民と出身地社会との関係について明らかにするため、帰省や巡礼ツアーなどに関する調査及びインタビューも実施した。
本研究を通して、インド・パキスタン移民のなかでも文化的近似性の強いインド出身パンジャーブ移民とパキスタン出身パンジャーブ移民が、出身地ではほぼ不可能である相互交流をもち、分断されているパンジャーブ地方を越境的に捉え直す実践がなされていることが明らかになった。移民が発信する越境的なパンジャーブの姿は、国境線による領土範囲にもとづき文化的差異を認識させる国民国家の枠に留まらない文化の越境性を示しているといえる。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Transborder Experiences of Punjabi Migrants in the Greater Toronto Area2016

    • 著者名/発表者名
      Masako AZUMA
    • 雑誌名

      Islam and Multiculturalism

      巻: 0 ページ: 22-28

  • [学会発表] Acculturation Among Punjabi Migrants in the Greater Toronto Area2015

    • 著者名/発表者名
      Masako AZUMA
    • 学会等名
      American Anthropological Association annual meeting 2015
    • 発表場所
      Denver, Colorado
    • 年月日
      2015-11-22
  • [学会発表] Transborder Experiences of Punjabi Migrants in Toronto2015

    • 著者名/発表者名
      Masako AZUMA
    • 学会等名
      International Conference on Islam in Global Perspective
    • 発表場所
      New York University, Abu Dhabi
    • 年月日
      2015-11-02
  • [学会発表] 移民によるパンジャーブ文化の展開:カナダトロント市の事例より2015

    • 著者名/発表者名
      Masako AZUMA
    • 学会等名
      日本南アジア学会第28回全国大会
    • 発表場所
      東京大学駒場キャンパス
    • 年月日
      2015-09-26

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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