研究課題
研究活動スタート支援
明治20年代前半における井原西鶴の流行現象に関する研究を新たな観点から行った。まず、この現象にコミットした文芸批評家内田不知庵の批評を取り上げ、そこで取り上げられた西鶴の評価と彼が提示した同時代的な意義について検証した。続いて批評と連動して行われた「武蔵屋本(武蔵屋叢書閣の翻刻出版)」の出版事業に焦点を当て、その編集方針を緒言や伏字などに注目しながら考察した。さらに武蔵屋本以外の翻刻本の編集方針を検討し、明治期の西鶴本の翻刻の方針に関する全体的な傾向を明らかにした。
日本文学