本研究は、地域金融機関と中小企業の「情報の非対称性」を解消する知財価値の適正評価の実施と新しい融資判断基準を実現する手法の開発の実践である。はじめに、我々は全国の地域密着型金融に対しアンケートを実施した。その結果、80%を超える金融機関は、中小企業と良好な関係を築くために、非財務情報の評価が重要であると考えていた。この結果を受けて、我々はこれまで設定していた16の非財務情報に関係する評価指標を再分類して、新たに45の評価指標として設定した。我々は、金融機関と中小企業の双方が考える情報の対称性の確認をおこない、評価軸の再設定をおこなった。
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