研究成果の概要 |
62,438名の縦断データで,うつからのリカバリー要因を検証した.リカバリー率は,男女で31.6%,34.3%であった.男女共に, ベースライン時に1日30分以上歩行は,リカバリー群で有意に高く,男性では週1以上の外出,女性では手段的日常生活動作の自立がリカバリー群で有意に高かった.過去1年の経験は,男性では,経済的な余裕ができたことはリカバリー群で有意に高かった.一方,男女共に,転倒歴, 大病歴,経済的困窮,独居生活開始は,有意にリカバリー群で低かった. 男女で相違はあるが,歩行時間の確保や,外出機会を作る工夫で,高齢者がうつとなっても,リカバリーできる可能性を示唆した.
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