• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

更生保護制度における「当事者団体」に対する役割期待の多面的考察

研究課題

研究課題/領域番号 26885030
研究機関福島大学

研究代表者

高橋 有紀  福島大学, 行政政策学類, 准教授 (00732471)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2016-03-31
キーワード刑事政策 / 更生保護 / 司法福祉
研究実績の概要

平成27年度は、平成26年度に行った資料調査、聞取り調査を踏まえ、さまざまな事情により、特定の犯罪や非行を繰り返す/繰り返す恐れの強い人について、既存の更生保護制度と「当事者団体」とがどのような支援をすることができるのかに主眼を置き、国内での資料調査、聞取り調査を行った。
平成26年度に実施した長野少年鑑別所、長野保護観察所での聞取り調査においては、窃盗を繰り返す者の「当事者団体」のに関心を持った。そのため、平成27年度は「窃盗症(クレプトマニア)」に関する資料調査を行うとともに、長野県の更生保護施設「裾花寮」への聞取り調査を行った。同施設は、長野県の保護観察所や少年鑑別所とも連携しながら、窃盗を繰り返す者による「当事者ミーティング」に会場を提供しており、その状況や意義について有意義な示唆を得ることができた。くわえて、「窃盗症(クレプトマニア)」のように、とかく第三者の客観的な判断により、対象者のリスクやニーズが判断されがちな者の更生保護において、「当事者」の主観や意志にどのように向き合うべきかにつき考察し、論文を執筆し公表した。
また本研究において、調査と並行して刑事政策関連の研究会、学会等に参加する中で、近年、更生保護制度の対象者として、起訴猶予処分や罰金、執行猶予等の判決を受けた者が増えつつあることと「当事者団体」との関係に関心を抱いた。この点は、平成28年度に開始される「刑の一部の執行猶予」において、より顕在化することが予想される。もっとも、この点について平成27年度は、起訴猶予処分や罰金の判決を受けた者を再犯防止の観点から、更生保護制度に繋ぐことの可否を検討し、研究会等で報告したにとどまる。それゆえ、本研究終了後も、この点につき継続的に検討していきたいと考えている。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 保護観察対象者の分類における「正確さ」2015

    • 著者名/発表者名
      高橋有紀
    • 雑誌名

      罪と罰

      巻: 52(4) ページ: 68-78

  • [雑誌論文] 日本社会における「犯罪をした人に対する支援」の担い手2015

    • 著者名/発表者名
      高橋有紀
    • 雑誌名

      龍谷大学矯正・保護総合センター研究年報

      巻: 5 ページ: 37-51

    • 査読あり
  • [学会発表] 罰金刑への未決勾留日数算入と「入口支援」2016

    • 著者名/発表者名
      高橋有紀
    • 学会等名
      日本刑法学会仙台部会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2016-03-19 – 2016-03-19
    • 招待講演
  • [学会発表] 更生保護における「地域のチカラ」と「あるべき立ち直り方」2015

    • 著者名/発表者名
      高橋有紀
    • 学会等名
      日本犯罪社会学会第42回学術大会テーマセッション
    • 発表場所
      桐蔭横浜大学
    • 年月日
      2015-11-21 – 2015-11-21
  • [学会発表] 更生保護における対象者の分類の「客観性」と「主観性」2015

    • 著者名/発表者名
      高橋有紀
    • 学会等名
      行政社会学会研究会
    • 発表場所
      福島大学
    • 年月日
      2015-06-24 – 2015-06-24
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi