本研究では日本、英国とスウェーデンの主要政党が地方分権改革に対してどのような言説や政策アイディアを選挙マニフェストなどを通して公的に示してきたのかを比較検証した。3ヵ国ともに、右派・左派主要政党の分権に対する政策位置また公的な言説は1980年代以降から変遷しており、各国内政党間での言説の収束が見られた。また、地域政党・極右政党などの登場により、分権や地域格差に対する関心また言説内容の変化も確認できた。政治制度や社会経済環境の違いを超え、新自由主義や地域主義のアイディアが3ヵ国の政党の分権に対する理解と政策位置を同じ様に影響することを確認した。
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