本研究は、大学等高等教育機関においてアートマネジメント教育を受ける学生の長期的なキャリア育成および長期的学習のための取り組みの方策として、学習と評価を有機的に関連させるためのポートフォリオに着目し、その活用可能性を論考することにより、アートマネジメント教育における学習評価のあり方に一石を投じるものである。 文献調査と国内外の事例調査を通じて、学生が自らの学習評価の主体として「省察的実践者」であり続けることを促進する手段としてのポートフォリオに特に焦点をあて、その機能を発揮させ活用するために必要な教育上の理念や位置づけ、省察のための指針、学習環境・空間、人的体制、運営のための仕組みを検討した。
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