研究課題/領域番号 |
26885061
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研究機関 | 高崎経済大学 |
研究代表者 |
若林 隆久 高崎経済大学, 地域政策学部, 講師 (80738576)
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研究期間 (年度) |
2014-08-29 – 2016-03-31
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キーワード | ネットワーク分析 / ソーシャル・キャピタル / 組織行動 / リーダーシップ / コミュニケーション / 構造的埋め込み / 非公式組織 / 組織学習 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、職場における個人間のネットワークが、個人や職場全体のパフォーマンスに与える影響およびそのメカニズムを明らかにすることである。①社会環境の変化に伴う職場における人間関係の変容、②働く人の組み合わせや関係構造の検討という施策の相対的・短期的な実現可能性の高さ、③研究成果の幅広い業種・職種における適用可能性、といった背景・理由から、本研究は学術的のみならず実務的にも大きな意義を有している。そのため、本研究課題では、広く一般に対して情報発信を行い、研究成果を一般社会へと還元していくことにも力を入れて活動を行った。また、複数年に渡る研究課題の初年度であることから、研究環境の基盤を整えることに注力した。学術的な貢献と実務的な貢献の両方を達成することを目的として、平成26年度は以下のような調査・研究・活動を行った。 まず、本研究課題に先行する形で進めてきた調査・研究を継続・発展させる形で定量的・定性的な調査を行い、本年度までに収集したデータの分析を行った。また、職場におけるネットワークとパフォーマンスの関係や社会ネットワーク分析に関する理論的・手法的な文献研究・レビューを行った。これらの調査・研究の成果に関しては、平成27年度に重点的に成果としてまとめ上げる予定である。 これらの調査・研究と並行する形で、研究成果の一般に対する情報発信を行った。具体的には、高校や大学での講義、企業内の研修、一般公開の研究会、ローカルのラジオ番組、SNS、などの様々な場において研究成果の情報発信を行った。また、研究および情報発信の場として「組織におけるキャリアとワークスタイル」研究会を立ち上げ、研究環境の基盤を整備した。その成果の一部は既に発表済である。 上記の調査・研究・活動は、職場におけるネットワークがパフォーマンスに与える影響およびそのメカニズムを明らかにする上で重要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題はおおむね順調に進展している。本年度に予定していたすべての調査は行えていないが、調査対象や研究協力者とは良好な関係を維持できている。また、幅広い業種・職種の職場に対して実務的な意義を有する本研究の特色を活かすため、様々な場で研究成果に関する情報発信を行うことができた。さらに、研究および情報発信の場としての研究会を立ち上げることができた。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの調査と比較できるような形で、職場におけるネットワークとパフォーマンスに関して定量的な調査と定性的な調査の両方を継続する。特に、本年度に研究教育活動の一環として立ち上げた「組織におけるキャリアとワークスタイル」研究会を活用して、これまでの調査対象企業以外の幅広い実務家に対して新たに定性的な調査を行っていく。その上で、平成27年度が本研究課題の最終年度となることも鑑み、研究成果の発表に特に力を入れていく予定である。特に、昨年度に自身で立ち上げた研究会を活用することで、研究活動・教育活動・情報発信活動をうまくリンクさせ、各活動の成果を質・量ともに高めていく。
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