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2015 年度 実績報告書

独裁国家における党組織・選挙制度の競争性の高低が体制の存続・崩壊に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 26885096
研究機関早稲田大学

研究代表者

豊田 紳  早稲田大学, 政治経済学術院, 助手 (20636120)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2016-03-31
キーワード独裁体制研究 / 比較政治変動論 / 政党システム論 / 党内選挙 / 党内民主化 / 複数政党制
研究実績の概要

本年度は、理論構築およびデータセット構築の予備作業を行った。具体的には以下3つの成果をあげた。①一党制の枠組みにおける競争選挙と、複数政党間競争選挙の理論的差異について、独裁者の視点から解答を与えることを試みた。興味深いことに、デュベルジェの『政党社会学』以来、2006年のバーバラ・ゲッデスによる近年の研究まで、先行研究は一党制における競争選挙と複数政党間の競争選挙を理論的に区別していないことが明らかになった。同時に、ソ連やエジプトといった広い意味で同じく「一党制」と呼ばれた独裁国家が、その政治体制の改革にあたって、一党制の枠組みを維持したまま競争選挙を行うか、複数政党制に移行するかといった課題に直面していたという事実を知り、一党制の枠組みにおける競争選挙と、複数政党間競争が、独裁者にとって政策的課題であったことも明らかになった。
②その上で、一党制下の競争選挙と複数政党制下の競争選挙を区別する理論的枠組みとして、次の二つの仮説を導いた。(仮説1):一党制下では、党内エリートの地位を保証されるが故に、党内エリートは独裁者に服従する。しかし、一党制下で競争選挙を行えば、党内エリートの地位は不安定化するため、地位保証を基盤としていた独裁者による垂直的な基盤は消滅する。
仮説2:他方で、複数政党制を採用し、体制に対する反対派の組織化を許容し、反対党派が独裁政党に対して恒常的に選挙において挑戦する状態を達成すれば、独裁者は、独裁者は自身の党内のエリートに対して、党規律を維持できる。なぜなら、独裁政党の分裂は、党内エリート自身の不利益となるため、このことを知っている党内エリートは、党内での権力闘争の調停者として独裁者を必要とするようになるからである。
③以上の理論に基づき、データセットの構築に着手している。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 覇権政党支配下メキシコにおける忠誠野党・国民行動党の誕生、1965-19882015

    • 著者名/発表者名
      豊田紳
    • 雑誌名

      ラテンアメリカ論集

      巻: 49 ページ: 1-20

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 覇権政党の盛衰と、各級候補者選出制度の変遷:メキシコ・制度的革命党を事例として2015

    • 著者名/発表者名
      豊田紳
    • 学会等名
      日本比較政治学会
    • 発表場所
      上智大学
    • 年月日
      2015-06-27 – 2015-06-28
  • [学会発表] Why Did Mexican PRI Survive the Democratic Transitions? An Institutional Explanation2015

    • 著者名/発表者名
      Shin Toyoda
    • 学会等名
      Latin American Studies Association
    • 発表場所
      San Juan, Puerto Rico
    • 年月日
      2015-05-27 – 2015-05-30
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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