本研究では、規則的な格子構造をもつ2次元シート材料を形成可能な「共有結合性有機フレームワーク(COF: Covalent Organic Framework)」を基幹素材とした機能性カーボン材料の開発を行った。その成果として、室温合成法というCOFの新規合成手法を開発し、ソルボサーマル法(従来法)で作製したものと比べ高い比表面積と熱安定をもつ高結晶性COFを調製することに成功した。さらに、得られた高結晶性COFを炭化することによって窒素ドープカーボンを合成できることを見出した。特に、COFの結晶化度が炭化後に得られる窒素ドープカーボンの構造や状態に大きな影響を及ぼすことを明らかにした。
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