直径100 nm程度のナノワイヤーに適切なオーミックコンタクトを得る手法として、電極形成プロセスを変更し、集束イオンビームを利用した電極形成を行った。開発したスターリングクーラー式冷凍機を装備したクライオスタットを利用して、マイナス120度の低温領域までの同一サンプルにおけるゼーベック係数と電気抵抗率の測定に成功した。また、実験的に測定したホール係数や磁気抵抗率、磁気ゼーベック係数等の電流磁気効果について、ナノワイヤー中のキャリア散乱を考慮してマティーセン則を適用して緩和時間を評価し、ボルツマン方程式に基づいた計算モデルを確立することで、定量的・定性的に説明することに成功した。
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