宇宙の加速膨張の性質を理解するために、銀河サーベイを用いた理論的及び観測的研究を行った。理論的研究においては、将来の大規模サーベイから暗黒エネルギーの性質がパーセントレベルで決定されることを念頭におき、宇宙論的摂動論による解析的手法と、ハローモデルと呼ばれる準解析的手法を組み合わせ、観測量である銀河パワースペクトルを精密に予言できるモデルを構築した。観測的研究においては、国際プロジェクトSubaru FastSound survey の宇宙論解析を主導し、100億光年をこえる遠方における重力理論の検証を行い、このような遠方宇宙においても相対性理論の予言と一致することを世界で初めて明らかにした。
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