樹木年輪の14C濃度や氷床コアの10Be濃度は過去の到来宇宙線量を記録していると考えられている。本研究では、年輪の14C濃度測定から発見された西暦775年と西暦994年の単年宇宙線イベントの原因を追究し、さらなる宇宙線イベントを探索することを目的としている。 南極ドームふじ氷床コアの10Be濃度測定から、775年イベントの原因は大規模なSPE(Solar Proton Event)が妥当であることを示した。また、紀元前の年代の14C濃度測定を行い、775年イベントに匹敵するイベントが稀であることを示し、さらに異なるタイプの宇宙線増加イベントを発見した。
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