電子の電荷・スピンの両性質を用いるスピントロニクス技術の応用例の1つである電子線スピンフィルタ機能に着目し、(1)未知物質の電子線スピンフィルタ機能の測定方法の確立と、(2)高効率・長寿命な新奇電子線スピンフィルタ候補物質の探索の2点を目的として研究を行った。スピンフィルタ機能の測定方法に関しては、通常の電子銃とMott型のスピン検出器の組み合わせを用い、未知物質の電子線スピン反射率を測定できることを示した。またBi被覆InSb(001)基板において複数種類の1次元的な未知の表面原子構造を作製した。得られた新表面構造の今後のスピントロニクス分野への応用が期待される。
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