昨年度に制作した中赤外トリガレーザーに改良を加え、出力を50uJから400uJまで増加することに成功した。それによって、二光子対超放射も1桁強い出力が得られ、より高感度の測定が可能となった。 二光子対超放射は自然放出に比べ10の18乗以上の増幅に成功した。定量的な測定では、主に出力のトリガレーザーパワー依存性、トリガの遅延時間依存性を評価した。トリガレーザーパワー依存性は、ほぼ線形な依存性を確認、遅延時間依存性では励起レーザーに対して約2nsほど遅れて最大値を取ることが確認された。どちらも適当なパラメータを用いた数値計算で定性的に再現可能であり、巨視的コヒーレンスによる増幅(マクロコヒーレント増幅機構)と矛盾しない結果が得られた。これらの結果は査読付オープンアクセス誌であるProgress of Theoretical and Experimental Physics誌に掲載し、国際学会(Topics in Astroparticle and Underground Physics 2015 )にて口頭発表を行った。
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