(1)トーリック超ケーラー多様体におけるコンパクト特殊ラグランジアン部分多様体の構成法を,ジョイスの非特異化の手法を応用して開発した.特殊ラグランジアン部分多様体とは,面積を最小化する曲面の高次元空間への一般化である.そのような部分多様体を構成するには,一般には偏微分方程式を解かなければならないが,研究代表者はこの問題が適切な状況下では初歩的な線形代数の議論に帰着できることを証明した. (2)リッチ平坦多様体は,真空中におけるアインシュタイン方程式の解である.研究代表者は,漸近錐が一意に定まらないような4次元リッチ平坦多様体を構成した.
|