本研究では、超弦理論特有の効果として主にDブレインと重いスカラー場がインフレーション期の原始密度揺らぎ生成シナリオに与える影響を調べた。Dブレインを含むモデルに対しては、その予言する原始非ガウス性に対する宇宙背景輻射、構造形成からの制限を明らかにした。重い場を含むモデルについては、運動項の非線形性が大きくなれば共鳴効果によって生じるスペクトルの微細構造が将来的に検知可能であることを示した。その他に、ガリレオンを拡張したスカラー・テンソル重力理論、重力的微分結合項が宇宙進化に興味深い痕跡を残すことを指摘した。
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