N-isopropylacrylamide(NIPAm)を主成分とした多官能性ナノ粒子(NPs)は、官能基の導入量を最適化することで、標的生体高分子と強い結合を生みだす。本研究では、新生血管構築の主要タンパク質であるvascular endothelial growth factor 165(VEGF165)に相互作用を示すNPsの開発を試みた。その結果、ヘパリン類似モノマーのNPsへの過度な組み込みは、VEGF165との親和性を低下させることが明らかになった。抗VEGF-NPsがin vitroにおいてVEGF165-受容体間の相互作用を阻害し、VEGF165依存的な細胞増殖を抑制した。
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