昭和三陸津波後に、国庫補助および低利融資を受け実施されたの高台移転について、これまではその計画しか判明していなかったものを、旧土地台帳および同付属地図を分析することで、計画の実施状況を明らかにした。さらに、それら高台移転が実現した集落につき、現地調査によりエリアを確定したうえで東日本大震災による被害を確認した。その上で、大槌町の吉里吉里集落と大船渡市の港・岩崎集落において、高台移転の具体的な実施状況を明らかにした。その結果、津波災害は過去の災害後の振る舞いや社会状況が、次の災害の被災規模や復興手法を規定する側面があることが明らかにした。
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