極超音速機の機首澱み点付近で直流放電プラズマを生成し、更に磁場を印加し放電プラズマ位置を能動的に制御する事による、極超音速機空力特性の改善可能性を実験的、解析的に解明した。本手法による機体の空力抵抗低減効果を検証するため、マッハ数7の極超音速風洞実験を行った。実験により機首を模した半球模型前方の離脱衝撃波位置はやや前方に変位するなどの効果が確認されたが、これのみでは空力特性に劇的な変化が見られないことが判明した。一方で、本手法の応用として調査した舵面前方での補助的放電空力制御に関しては、0.1秒以下の短時間に舵面に作用する空力モーメントを約17%低減できる事が判明し、本手法の有用性が示された。
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