一般構造用圧延鋼材(SS400)H形鋼曲げ降伏型ダンパーの履歴性状を把握するために,部材長さ,強軸・弱軸,曲げ降伏領域の加工形状をパラメータとした逆対称曲げせん断実験を行った。比較のためステンレス製(SUS304)H形鋼についても部材長さと強軸・弱軸をパラメータとした実験を実施した。 SS400鋼材でも強軸・弱軸ともに安定した履歴性状を有していること,吸収エネルギー量と部材角には相関性があることが確認できた。SS400とSUS304とでは吸収エネルギー量や損傷度に差異はなかった。H形鋼端部を特殊加工することにより累積塑性変形倍率を大きくでき,合理的なダンパーが期待できることが確認された。
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