アジア栽培イネの2大グループであるジャポニカとインディカのそれぞれの起源と栽培過程における両者の関係性、また栽培化の各ステップにおいて遺伝的な背景がどのように変遷してきたのかは遺伝学、人類学等の分野における大きな興味である。この謎を明らかにするためには、古代の遺跡から出土する遺物“炭化米”のDNAを分析することが有用である。本研究では、炭化米DNAに次世代シーケンサーを応用する古ゲノミクスを行うための実験系を確立した。同時に1375系統の現生イネを用いた葉緑体ゲノムの分子系統解析を行い、情報基盤を構築した。
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