水溶液の摂取により誘導される情動の種類は、「味覚反応テスト」によりに測定可能である。味覚反応が表出している際に活動した神経細胞を同定するために、味覚反応テスト後に固定した脳内でc-fosを発現する細胞を終脳腹側で同定した。結果、快情動を誘導するサッカリン水溶液よりも不快情動誘導するキニーネ水溶液を摂取させた場合に、より多くの神経細胞でc-fosが発現することが明らかになった。キニーネ水溶液では摂取の動機が著しく減少することから、これら細胞の活動は、快情動の抑制や不快情動の発生、摂取の動機の減少、またはそれらの組み合わせに関わっている可能性がある。
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