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2014 年度 実績報告書

H3K9メチル化・脱メチル化酵素による哺乳類の性決定制御

研究課題

研究課題/領域番号 26890018
研究機関徳島大学

研究代表者

黒木 俊介  徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 助教 (50735793)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2016-03-31
キーワード性決定
研究実績の概要

我々は、ヒストンH3K9脱メチル化酵素のひとつJmjd1aがマウスの性決定に機能し、Jmjd1の欠損マウスはXY型の性転換を引き起こすことを以前報告した。本研究では、Jmjd1a以外のH3K9メチル化を制御する酵素が性決定に果たす役割を明らかにすることを目的とした。
Jmjd1aとJmjd1b遺伝子の二重欠損(Jmjd1a-/-;Jmjd1b+/-)マウスを樹立し、性転換の割合をJmjd1a単独欠損マウスと比較した。性転換の割合は、胎生13日目の生殖腺体細胞における雄型(Sox9陽性)と雌型(Foxl2陽性)の比率を用いて評価した。Jmjd1a-/-;Jmjd1b+/-マウスはJmjd1a-/-マウスに比べて性転換の割合が亢進したことから、Jmjd1bがマウスの性決定においてJmjd1aと重複して機能することが示唆された。
Jmjd1aとH3K9メチル化酵素Glp遺伝子二重欠損マウス(Jmjd1a-/-;Glp+/-)マウスを樹立し、性転換の割合をJmjd1a単独欠損マウスと比較した。Jmjd1a-/-;Glp+/-マウスではJmjd1a欠損による性転換表現型がレスキューされたことから、Glpは性決定においてJmjd1aと拮抗した作用をもつことが示された。現在、Jmjd1a-/-;Jmjd1b+/-マウスに観察された性転換の亢進および、Jmjd1a-/-;Glp+/-マウスにおける性転換のレスキューについて、作用機序を明らかにするために、性決定遺伝子Sryを頂点とする性決定のシグナルカスケードの解析を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定の通りに遺伝子改変マウスを樹立し、Jmjd1a以外のH3K9メチル化制御酵素群が性決定に関与することを示唆するデータを得た。

今後の研究の推進方策

引き続き遺伝子改変マウスを用いた解析を進める。Jmjd1a-/-;Jmjd1b+/-マウスに観察された性転換の亢進および、Jmjd1a-/-;Glp+/-マウスにおける性転換のレスキューについて、作用機序を明らかにする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Epigenetic regulation of mouse sex determination by the histone H3K9 methylation2014

    • 著者名/発表者名
      Shunsuke Kuroki
    • 学会等名
      第37回 日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2014-11-25 – 2014-11-27
    • 招待講演

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公開日: 2016-06-01  

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