本研究では、雄同士の攻撃性に地理的変異の見られるススキスゴモリハダニの遺伝的集団構造を解析し、近年の血縁選択理論の検証を目的としている。南琉球と中琉球にて、雄同士の攻撃性が中間的な個体群と強い個体群を2個体群ずつ、九州にて攻撃性が強い個体群と弱い個体群を1個体群ずつ、巣、ススキの株、ススキ野原の単位で採集した。これら計6個体群から個体毎にDNAを抽出し(N=192)、東京農業大学生物資源ゲノム解析センターの協力の下、Illumina HiSeq 2500を用いてRAD-seqを行った。現在、そのシークエンスデータを用いて集団構造を解析しているところである。
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