石西礁湖周辺で行なわれているモニタリングサイト1000事業のデータを収集し、196観測地点での2000年~2013年のサンゴ被度年変化をクラスター解析したところ、2007年の大規模サンゴ白化以降被度が回復していない地点は全体の約31%を占めており、オニヒトデ大発生とミドリイシ科加入量の減少が要因の一つであると考えられた。次に各撹乱要因がサンゴ被度に与える影響を一般化加法モデルにより相対的に評価した結果、オニヒトデは個体数によらず、白化率は約40%以上のときに負の影響を与えていた。また、幼生分散パターンとモニタリングデータの解析から西表島北側周辺がソース個体群として重要であることが示唆された。
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