本研究では,様々な「花のかたち」が花粉を運ぶ昆虫の行動に与える影響について明らかにすることを目的とした。そのためにまず,3Dスキャナで「花のかたち」を3次元空間のデータとして記録することを試みた。シソ科,マメ科,キク科,ツツジ科について3次元データの採収を行った結果,大きく飛び出たツツジ科の雌雄ずいや,小さな花が集まって構成されているキク科の頭花などで,データ収集の困難さが確認され,また,植物個体の一部である花を時間をかけてスキャニングしていると,途中で萎れてしまい,3次元空間上でのデータがずれてしまうことが明らかになった。現在では,ずれたデータの調整方法や条件設定について検討中である。
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