研究成果の概要 |
縄文時代前期~中期の縄文人骨のミトコンドリアゲノム分析を行い、複数個体からミトコンドリアゲノムの全配列を決定した。ミトコンドリアのハプログループはM7a, N9bに分類され、縄文時代早期から晩期までの遺伝的な連続性が確認された。また、ミトコンドリアゲノムの全配列に基づいて、新たなサブハプログループのM7a3が同定された。これまで縄文時代の遺伝的地域差を検出することは難しかったが、今回新たなサブハプログループが検出されたことで、北海道から沖縄の縄文人には、遺伝的な地域差がある可能性が示された。また、DNAの残存状態の良い試料から核ゲノム分析を試み、核ゲノムの数パーセントを決定することに成功した。
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