亜酸化窒素(N2O)はCO2の298倍の温室効果を持つ強力な温室効果ガスである。近年、農耕地では、作物残渣がN2Oの重要な発生源となっていることが指摘されている。本研究は、作物残渣投入後のN2O同位体比(平均窒素同位体比、NNO分子内における15N分布の偏り)の変化をN2O同位体比レーザー分光計により測定し、作物残渣管理に伴うN2O生成プロセスの変化を解析した。その結果、本研究課題の実験期間を通してN2O同位体比は大きな時間変化を示し、また、作物残渣投入によって主要なN2O生成プロセスが変化することが明らかになった。
|