本研究では、非組換え乳酸菌を用いたワクチン開発のための基礎研究を行った。大腸菌宿主により発現させたGFP(レポーター部位)ー LysM(アンカー部位)融合タンパク質を回収し、別途準備した乳酸菌体とともにインキュベートすることで、乳酸菌体の細胞表層に目的タンパク質を提示し、かつその提示量を簡易・迅速に定量する系を構築した。以上の評価系を用いて、母体となる乳酸菌体の調整法、タンパク質の提示条件や持続性についての検討を行い様々な知見を得ることが出来た。また、各乳酸菌種(7属、16菌種)についても試験を行い、本タンパク質提示系が多くの乳酸菌種に対して有効であることが確認された。
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