研究課題
本研究では、野生シロイヌナズナから単離したエンドファイト型糸状菌Colletotrichum tofieldiae(C.t)の感染戦略及び植物成長促進能の分子基盤を明らかにする一歩として、シロイヌナズナの生態型コレクションから、C.tによる植物成長促進の程度がCol-0生態型とは顕著に異なる生態型を単離を目指した。シロイヌナズナの生態型コレクションを100系統調査した。その結果、Ct感染時に野生型Col-0と比較して植物生長がより顕著に促された生態型を2系統分離した。その中の1系統Shaに関してはLerとの準同質遺伝子系統が存在したため、現在原因遺伝子を絞り込むための実験を準備中である。一方で、興味深いことに、100系統中10系統程はCtを接種すると植物生長が著しく阻害され枯死する個体も存在した。このことから、Ctと植物との相互作用は宿主側のわずかな遺伝的要因の違いにより共生型から病原型へと変化することが示唆された。現在は、特に顕著な表現型を示したアクセッションとCol-0を交配して遺伝学的解析の準備を行っている。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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