ビタミンC (アスコルビン酸)は、抗老化作用を持つ必須の栄養素である。マウスなど殆どの哺乳類は肝臓でアスコルビン酸を合成するが、ヒトは合成能を欠損している。ヒトにおけるアスコルビン酸の体内動態は未だ不明な点が多く、特にアスコルビン酸を細胞外に排出する輸送体は同定されていない。本研究では、アスコルビン酸の排出輸送体を探索するため、ヒト大腸がん由来CACO-2細胞およびヒト肝がん由来HepG2細胞を用いて、細胞内アスコルビン酸濃度を最大限高める培養条件を決定した。これらの培養細胞および培養条件を用いることで、細胞内アスコルビン酸の排出を評価し、アスコルビン酸排出輸送体の同定が可能となる。
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