慢性実験系のもと成育限界期の子宮内のヒツジ胎仔5例に低用量のバゾプレシンを持続点滴し,その主要臓器の組織血流量と血管抵抗値の変化を解析した.脳,心筋,副腎,腎,小腸,その他の臓器において,バゾプレシン投与前後に組織血流量や血管抵抗値に有意な変化は認められなかった. また主要動脈における血管抵抗と超音波ドップラー波形から得られたresistance indexとの関連性を解析するため,人工胎盤システムを装着させたヒツジ胎仔6例にバゾプレシンを持続点滴して,その投与前後に中大脳動脈と腎動脈それぞれのresistance indexと血管抵抗の関係を調べたが,有意な相関は認められなかった.
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