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2015 年度 実績報告書

精神病発症リスク状態における自閉症スペクトラム障害の併存、関与についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 26893015
研究機関東北大学

研究代表者

桂 雅宏  東北大学, 大学病院, 助教 (50535151)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2016-03-31
キーワード臨床精神医学 / 統合失調症 / 精神病発症リスク状態 / 自閉症スペクトラム障害
研究実績の概要

精神病発症リスク状態(ARMS)と非精神病性疾患との関連が注目されている。中でも、ARMSと自閉症スペクトラム障害(ASD)とは、遺伝・生物学的背景や臨床症状の側面から併存や鑑別が問題となる。本研究は、専門外来で操作的にARMSと診断され、後の精神病移行の有無も判明した集団を対象として、その発達特性を後方視的に調査した。本人、養育者に対して各々自閉性スペクトル指数日本版(AQ-J)、対人コミュニケーション質問紙(SCQ)を施行し、ARMSの包括的評価(CAARMS)得点、精神病移行との関係を調査した。
本年度は、通院中・通院中断中の既存症例からデータ収集を行った。また、ARMSと併存症に関する学会発表を行い、本調査の結果解釈に必要な情報収集と意見集約を行った。未回収の一部事例を除き、データベースへの入力と仮解析を実施した。
解析上、SCQでカットオフ値を超えたのは39名中2名と先行研究と同程度であったが、AQ-Jでは50名中22名(カットオフ26点の場合)、7名(同33点)と高率にASDの傾向を疑うべき事例が含まれることが分かった。下位項目では、AQ-Jの社会的スキル、合計得点とCAARMSの知覚の異常の強度得点との間に有意な正の相関を認めた。精神病移行した事例数が少なかったこともあり、AQ-J、SCQ得点と精神病移行との間に有意な関連は見いだせなかったが、移行者ではAQ-Jが目立って高値だった。また、移行者においてAQ-Jの想像力項目は有意に高値だった。
検査手法上の限界もあり、自覚・他覚尺度間では必ずしも総得点・下位項目得点が相関しなかった。このことが、両者の結果が一致しない一因だった可能性がある。そのため、残るデータを回収し解析対象を増やした上で、最終解析を行い、慎重に解釈を行う必要がある。今後、最終的なデータ回収、本解析、論文化を進める予定である。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ARMS:日常臨床適用への課題専門外来の立場から2015

    • 著者名/発表者名
      桂 雅宏
    • 学会等名
      第19回日本精神保健・予防学会
    • 発表場所
      仙台国際センター(仙台)
    • 年月日
      2015-12-12 – 2015-12-13
  • [学会発表] 併存疾患の治療により精神病症状が消失したARMSの一例2015

    • 著者名/発表者名
      田坂有香、佐藤祐太朗、濱家由美子、桂雅宏、松岡洋夫
    • 学会等名
      第69回東北精神神経学会
    • 発表場所
      コラッセ福島(福島)
    • 年月日
      2015-10-18
  • [学会発表] 精神病性疾患への早期介入 -本邦におけるARMS (At-Risk Mental State) 診療の実践を中心に-2015

    • 著者名/発表者名
      桂 雅宏
    • 学会等名
      平成27年度東北精神神経学会 第2回生涯教育研修会
    • 発表場所
      コラッセ福島(福島)
    • 年月日
      2015-10-17

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公開日: 2017-01-06  

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