研究課題
本研究の目的は子宮頸癌の癌化モデルを確立することである。実施計画としてはiPS細胞からの扁平上皮・円柱上皮境界細胞の分化誘導であった。また、その細胞に対してE6, E7遺伝子を導入し子宮頸癌細胞モデルの樹立であった。概要:京都大学iPS研究所が健常人より樹立したiPS細胞(201B7)を理研細胞材料開発室より供与され培養を開始した。培養条件の最適化を行い安定的に培養を行うことが出来るようになった。iPS細胞から中間中胚葉への分化については既に既報があるためそのMethodを参考にしCHIR99021、及びTTNPBを添加することでiPS細胞より中間中胚葉への分化誘導を行った。形態学的に変化を見るだけではなく中間中胚葉のマーカーであるOSR1, WT1, EYA1が誘導された細胞に発現していることをPCRや免疫染色にて確認した。さらに中間中胚葉に分化した細胞にKeratinocyte-SFMを添加し培養を行うとp63,CK17, CK5などのReverse cellのマーカーと考えられているタンパクの発現が上昇していた。これらはPCRや免疫組織染色にて確認した。現段階ではReverse cellと断定することは難しいものの、Reverse cell likeなものは確立しえたと考えている。また、このReverse cellと考えられる細胞にE7, E6遺伝子を導入し細胞株を作成した。本研究では当初の計画であった同細胞株の作成にいたった。しかし、今の時点ではこれが子宮頸癌細胞癌化モデルとの証明にいたっていない。現状ではこれが一般に受け入れられるために表面マーカーの証明と蛋白、遺伝子の発現を確認しこの研究が一段落した次のステップとしては証明と改良を行ったうえで種々の研究を行う予定である。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (2件)
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