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2014 年度 実績報告書

骨細胞のメカニカルストレス応答を制御するマイクロRNAの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 26893067
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

塩飽 由香利  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, メディカルフェロー (80736190)

研究期間 (年度) 2014-08-29 – 2016-03-31
キーワード骨細胞 / メカニカルストレス / マイクロRNA
研究実績の概要

①次世代シークエンサーによる骨細胞特異的miRNAの同定 -骨芽細胞との比較-
骨細胞および骨芽細胞においてArgonauteタンパク質に結合するmiRNAを、次世代シークエンサーを用いて網羅的に解析した。初代骨細胞を単離するために、DMP1-CreトランスジェニックマウスとEGFPレポーターマウスとを交配し、骨細胞特異的にGFPを発現するマウスを作成した。また、初代骨芽細胞の単離には、Col1プロモーター下流でECFPを発現するトランスジェニックマウスを用いた。フローサイトメトリー (FACS) を用いて、GFP陽性の骨細胞とCFP陽性の骨芽細胞を識別し、骨細胞と骨芽細胞のmiRNA発現を比較検討し、骨細胞特異的に発現が増加または減少しているmiRNAを同定した。

②骨細胞培養によるmiRNA標的遺伝子の検討と骨芽細胞分化能の評価
piggyBacトランスポゾンを用いて、miRNAを定常過剰発現する骨細胞株を作成し、骨芽細胞分化能と石灰化能を評価した。その結果、骨細胞特異的に発現し、骨芽細胞分化・石灰化調節に重要な役割を担うmiRNAが明らかになった。同定したmiRNAとその下流のシグナル伝達に着目し、メカニズムの解明に取り組んだ。miRNAの標的候補遺伝子はtarget scan, pictar等のデータベースを用いてin silicoで解析を行った。現在は、miRNAの過剰発現あるいはノックダウン試験によって、miRNA標的遺伝子の発現変動の評価を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では、骨細胞特異的miRNAに着目し、分子生物学、細胞生物学、組織学的な手法を駆使して、骨細胞によるメカニカルストレス応答機構の解明を目指している。
平成26年度は、次世代シークエンサーによる骨細胞特異的miRNAの同定及び骨細胞培養によるmiRNA標的遺伝子の検討と骨芽細胞分化能の評価を行った。骨細胞特異的miRNAの細胞レベルにおける機能は明らかになりつつあり、現在まで研究はおおむね順調に進行している。

今後の研究の推進方策

平成27年度は、前年度に引き続き、骨細胞培養によるmiRNAのシグナル伝達機構の解明に取り組む。さらに、個体レベルにおけるmiRNAのメカニカルストレス応答と骨代謝動態への影響を明らかにするため、骨細胞特異的miRNAトランスジェニックマウスの作成や、荷重・非荷重条件下における骨代謝動態の解析を行う予定である。
以上の研究計画により、骨細胞のメカニカルストレス応答におけるmiRNAの生理的意義の解明を目指す。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 月刊糖尿病 2015年1月号 骨からみた糖尿病の病態と治療2015

    • 著者名/発表者名
      塩飽 由香利、竹田 秀
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      医学出版

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公開日: 2016-06-01  

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