研究実績の概要 |
疎水化多糖が自己組織的に形成するナノサイズの高分子ゲル(ナノゲル)が分子シャペロンと類似の機能を発現し, タンパク質の安定化による持続的なタンパク徐放能を持つ再生システムとして有効であることが明らかとなった.本研究の目的はこのナノゲルを利用し, ①骨組織再生, ②軟組織再生, ③神経組織再生のための動物実験系の構築, 及びその再生促進効果を遺伝子学的解析法, 放射線学的解析法, 組織学的解析法を用いて評価し, 動物実験で良好な結果が得られた後, 臨床応用を目指して行くことである.本助成を受け上記内容の研究は遂行された. ①骨組織再生, ②軟組織再生は動物実験によって,ナノゲルによる, 硬組織および軟組織再生促進効果が確認され、学会発表を行い, 論文として報告した(Maeda et al.,2015). また臨床応用の段階まできている. ③神経組織再生については動物実験系の構築を行い, これから評価を行っていく.ナノゲルを用いた再生医療の臨床応用が今後期待される.
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