研究実績の概要 |
下歯槽神経再生過程の機能血管の動態を観察することを目的として、本年度は、対照群(下歯槽神経非切断群)とする正常ラットに対しトマトレクチンによる標識を行い、歯根膜および三叉神経節の機能血管について検索を行った。 8週齢の雄性成熟ラットに、機能血管を標識するトマトレクチン(Lycopersicon esculentum Lectin;Vector社)文献Am J physiol renal phisiol. F721-733; 300, 2011) 1.25mg/kg, (1mg/ml) を外頚静脈より静脈内投与し、5分後に4%パラホルムアルデヒドによる灌流固定を行った。下顎骨および三叉神経節を取り出し、一晩浸漬固定を行い、下顎骨はEDTAにより脱灰後、凍結切片を作成した。凍結切片に対して、機能している血管と機能していない毛細血管の有無およびその分布について検索することを目的に、閉鎖端や新生端等の機能していない血管にも発現する内皮細胞のマーカーであるRECA-1の免疫染色を行った。さらに、抗ASIC3抗体および各種神経栄養因子抗BDNF抗体、神経線維のマーカーとしてPGP9.5タンパク、シュワン細胞のマーカーとしてS-100タンパクを用い免疫蛍光多重染色を行い、共存関係を明らかにするため蛍光顕微鏡にて観察を行った。
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