再生不良性貧血から骨髄異形成症候群に進展した全22症例を全エクソン解析した結果、66個の遺伝子変異を認めた。これまで報告のあるPIGAに加え、BCOR,BCORL1など骨髄腫瘍で既知の遺伝子が、新たに再生不良性貧血でも変異していた。数十年にわたる時系列解析を行った結果、再生不良性貧血時には数%と微小であったクローンが、骨髄異形成症候群を発症するころには数十%まで拡大し、SETBP1遺伝子のようなら新規の遺伝子変異を獲得していることが明らかとなった。このように複雑なクローン構造の変化が病勢の進行に関与していることが示唆された。
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