本研究では測定方法の違いによる線減弱係数の変化を生物学的状態の変化としてとらえ、その変化を検出することにより解剖学的輪郭と機能レベル別に区分した領域を自動で描出するシステムを開発することを目的とする。この目的を達成するために本年度は以下を行った。 ③解剖学的輪郭と機能レベル別に区分した領域を同時に自動的に描出する統合検査システムの確立 A.灌流Dual energy CT検査システムの確立 画像データを読み込み前年度開発した2つの自動輪郭描出アルゴリズムを同時に適用するために必要な基盤プログラムの開発を行った。これにより本システムを用いた基礎的な検討をすることができるようになった。人の手ではなく、物理量変化を利用しているため高正確度かつ高精度な輪郭描出が行えると同時に、解剖アトラスといった事前情報が不要であるため、腫瘍といった任意の形態に応じた輪郭や場所の予測ができない機能領域の描出の可能性が示唆された。
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