がん遺伝子であるEGFR変異を有する肺癌は、非喫煙者の半数を占める重要な疾患である。そのEGFRの阻害薬が有効であるが、1年前後で、2次的に耐性変異EGFRT790Mなどが出現し無効となる。本研究では、EGFRT790Mを有する肺癌を克服するためEGFR阻害薬であるアファチニブ、セツキシマブおよび血管新生阻害薬であるベバシツズマブの併用の基礎的検討を行った。EGFRT790Mを有する肺腺癌細胞株H1975およびRPC-9を移植したマウスモデルで検討した。上記3薬剤の単剤療法、2剤併用療法の効果の検証を行った。いずれも中度の効果であったが、3剤併用療法では再現性をもって腫瘍の完全寛解を得た。
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