歯科ボンディング材は,含有される機能性モノマーによって,接着強さと耐久性が異なることが知られている。これまでに同じモノマーでの接着力や耐久性の差に関する報告はなく,その要因はわかっていない。本研究では,異なる合成方法で作製された10-MDPの純度,安定性,ハイドロキシアパタイトとの化学反応性を解析し,さらに接着強さ測定とナノレベルでの接着界面の観察を行うことにより,モノマーの合成方法,純度が接着強さ,耐久性に影響を及ぼすメカニズムの解明を行った。 本研究により,機能性モノマーの純度が,ハイドロキシアパタイトとの化学反応性,接着強さ,耐久性に影響を及ぼすことがわかった。
|