研究実績の概要 |
平成27年度では1) 単核球へのmicroRNA(miRNA)導入による遊走能およびサイトカインと分泌miRNAの機能評価、また2)ラットステロイド性骨壊死モデルを用いてmiRNA導入骨髄単核球による壊死骨の再生効果を明らかにするため以下の研究を行った。 1.ステロイド性大腿骨頭壊死症手術患者、また非大腿骨頭壊死症手術患者(変形性股関節症)の症例より、手術時に摘出した大腿骨頭を標本とし、大腿骨頭より採取した骨髄よりRNAを精製し、マイクロアレー法を用いたmiRNA, メッセンジャーRNAの網羅的発現解析を行い、発現プロファイルを解析した。得られたmiRNAの候補を用いてin vitro実験系において、骨形成促進、血管新生能を評価し、これら骨・血管新生に有用であると思われる4つのmiRNAの候補の選別を行った。 2.ラットステロイド性骨壊死症モデルの作成方法確立のため、先に報告されたモデルに準じ、Lipopolysaccharide、methylprednisoloneを用いたステロイド性骨壊死モデルを作成後、2週、4週で骨壊死発生率の評価を行った。現在のところ明らかな壊死領域を認めるモデルを作成できるまでには至っていない。
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