食事や細胞代謝により産生された酸が生体に蓄積すると代謝性アシドーシスを生じる。酸はアルドステロンの働きで腎臓集合尿細管の間在細胞より尿中へ排泄される。アシドーシスが間在細胞とその酸排泄機構にどのような影響を及ぼすか明らかではない。私たちは間在細胞由来株を酸負荷(低pH)環境で培養後、発現変動する遺伝子群をtranscriptional start site-sequencing法で同定し、網羅的に解析した。その結果酸負荷によりubiquitin-proteasome系が活性化することが明らかになった。アシドーシスが間在細胞内の遺伝子発現を変化させ、酸排泄機序を調節する可能性が示唆された。
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