我が国において過去の病気ではなく現在も重大な感染症である結核について、保健師が行う結核患者支援の内容について探り、治療継続支援の方略を検討した。対応困難な結核患者の特徴は、糖尿病やがん等の身体的問題、年金暮らしや保険に入っていない等の経済的問題、結核に関する不安や偏見等の心理的問題、家族と絶縁状態といった社会的問題があった。保健師は、患者の性格、こだわり、価値観等を分析し、関係機関と連携し、患者の思いに寄り添いながら生活維持と結核管理の間の活動を行っていた。また、保健師が繰り返し訪問し、具体的な生活方法を説明する等、生活背景を考慮した対応が患者の安心感につながっていることが明らかとなった。
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