手術を受ける高齢者は、しばしば回復ケアを受けるため別の病院に転院する。このような場所の変化は、高齢者の混乱を引き起こし、困難な状況を生み出す。それゆえに、高齢者のリロケーションを支援するケアが求められる。 本研究は、7名の看護師を対象に高齢者のリロケーションケアを明らかにするためにインタビューを行った。看護師は、高齢者の人生史を基盤に新たな療養環境に馴染めるよう工夫を行っていた。さらに、高齢者の自由な生活を尊重し、ニーズを汲み取り、健康維持に働きかけていた。今後、研究成果をもとに、高齢者のリロケーションダメージの回避につながるケアガイドラインの開発を行っていく必要性が示唆された。
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